ちゃんぽん
電車が走り出してすぐ、いつも同じ電車に乗る小学生女の子2人組の声で
「ゆううつ、いらいら」
と聞こえてきて、3年生くらいの彼女たちにはとても似つかわしくないその言葉に、思わず振り向いた。
それはドアに貼り付けてある、広告の文字。
彼女たちは3駅くらい先にある学校に通っていて、いつも元気な声で楽しそうにおしゃべりしてる。韓国語を話していることもあって、とっても目立つ。
この春から同じ電車に乗るようになったのだけれど、最近、会話の一部に日本語が混ざるようになってきていた。きっとひらがなとカタカナを覚えたばかりで、広告に読める文字が書かれていたから、声に出したんだね。
もうずーっと前だけど、アメリカンスクールに通っている男の子たちが、ものすごいチャンポンな会話をしていた姿を思い出した。
同じく小学生の彼ら。
青い瞳の男の子が、隣りに座っているブロンドの男の子に日本語で盛んに話し掛けている。ブロンドの子は読んでいる「少年ジャンプ」から目を離さず、英語で応えていた。
毎朝同じ電車になる彼女たちもそのうち、日本語と韓国語が入り混じった会話を始めるのかも知れない。