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2006/05/01

異次元へワープ

ササキさんから小さな仕事の指示を受けたんだ。
だけれど彼の言っているコトがさっぱりわからず、お手上げ状態になってしまったの。

彼は、説明をするのがあんまり上手ぢゃない。
数年間に渡り第三者として「隣りで繰り広げられる彼らの会話」を耳にしているので、そのコトはとっても良く知ってる。

説明をするときの彼の基本スタンスは「オレが知っている基本情報は相手も当然知っている」というモノなので、言葉足らずになる事が多いの。少し短気なところがあるから、彼にとっての「共有情報」について質問するとイライラしたりするかな…

しかも、彼の書く文章(議事録やメール)はときどき、大胆かつ決定的に「てにをは」が間違っているので、なかなかどうして、彼の意図を汲んであげるのはムズカシイのである。

(彼の事ばかり書くのもアレなので告白しておくと、ワタシの説明はイヤという程クドくなりがちです。聞いている相手はきっと「それはもう知ってるよ、わかってるよ、言わなくて良いよ」と思っているのではないかと思います。)

いつもは彼の説明を図解にしてあげて、その図をボールペンでなぞりながら「ここがわからない」と言う事にしているのだけれど、今日の図解はブラックボックスと矢印のワープがありすぎて、我ながら奇妙な図になってしまって。

「イシダさん、この絵、なんかおかしくない?」
「・・・。」
「ワープとか書いてあるけどちゃんと理解できてる?」
「・・・。」

ワタシだって書きたくて「ワープ」なんて書いてるワケぢゃないのよ?ブラックボックスを置き去りにして、いきなり異次元ワールドへとワープしたのは、他の誰でもなく、あなたでしょう?

「ワタシには難しいので、紙に書いてもらえませんか?」
「えっ、書かなきゃわかんないの?」
「はい。難しいです」
「ちゃんと考えて人の話聞いてる?」
「そのつもりなんですけど…」

何度か「サイキンノイシダユウコ」に登場した、コトバを選ばずに自己主張するワタシ…はあくまでもレアケース。いつもはムムムと思っても、なかなか口には出せないのよ?ガマンしているのよ?

(だってサラリーマンですもの)

そんなこんなで、押し問答の末に紙に書いてもらう権利を獲得。催促せずにじーっと待った。2.5時間待った。

「イシダさんイシダさん」 ← 小声で
「はい?」
「オレ、もう出ちゃうんだけどさ」 ← さらに小声で
「説明のメモは…」
「ごめん、もう一度考えてみるわ」 ← もはや独り言の領域

彼はとうとう、ワープした異次元の世界から、戻って来られなくなってしまったようである。

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