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2006年11月 2日

尾行の限界

一駅しか乗らない通勤の日比谷線。
ホームに到着した電車の窓越しに、かわいいニットアイテムを着用している女性を発見。
右手でつり革につかまっていたせいで前がどんな風になっているのかわかりにくく、普段より2割増し強烈に見つめる。なんとなく彼女と目が合った気がした。

全国のニッターさんの共通認識(ウソです)である「キュートなアイテムを発見したらまず凝視そして尾行」原則にのっとり、さりげなく、えぇそれはもうあくまでもさりげなく彼女の後ろに立つ。それは小さめのストールといった雰囲気で、太い糸でザクザクと全面鹿の子編みになっているアイテム。こぢんまりした雰囲気がとっても女の子らしい。

「ワタシもそれを着用して女の子らしく通勤したいナ」

運良く、彼女も小伝馬町駅で降りる。
編み物の神様と少し相談した結果「ユウコちゃん、さりげなく尾行しても良いよ」というコトになったので、はりきって尾行スタート。今日はいつもより10分くらい早いから尾行の時間にも余裕がある。条件は揃っているのだ!

改札を出てすぐの売店で彼女が足を止めた。仕方がないのでワタシも足を止める。会社へと急ぐ人の波、止まっているのはワタシと彼女の2人だけ。また、なんとなく彼女と目が合った気がした。

尾行はあくまでもさりげなく。

とっても女の子らしい後ろ姿。
鹿の子編みだという事は電車でチラリと見ればスグにわかるし、真似っこして鹿の子編みにするかどうかはまた別問題だし。後ろ姿はもういい、それはもう見た。ワタシは前がどうなっているのか知りたいのである。

思い切って声をかけようと思った時。
編み物の神様が「ユウコちゃん、さっきあの人の目が合った気がするって言ってなかった?」と注意してくれた。そうだ。そんな気がしたんだ、しかも2回も。ここで声をかけるのは不自然極まりない行為かもしれない。

(尾行そのものは不自然だと思っていないのかしら?)

声をかけるのは自粛しよう。
ションボリと肩を落としてUターン。会社に着くまでの間に、編み物の神様と「尾行の限界について考えてみる必要があるよね」と話し合った。尾行しながら前身ごろを確認する技術を身につける必要性を感じた。

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