山田さんのサイドビジネス 前編
(セキララにならないように心がける今日)
それは、たしか2ヶ月くらい前のこと。
いつもご挨拶とお天気程度の会話しかしない間柄の人が、なぜだかその時に限って「あなたに会いたいと思っていたんだ」と言いながら名刺をくれた。カラープリンターでささっと製作したと思しきその名刺には、イラスト、見慣れない固有名詞、その人の名前と携帯電話のメールアドレスが印刷されている。
「山田太郎さんというのですね、私はイシダユウコです。」
仕事とは全く関係のない山田太郎さんに渡すような名刺など持っているハズもないので、おじぎをしながら名乗るワタシ。
その名刺がサイドビジネスの名刺であること、空メールを送れば詳しい情報を教えてくれること、名刺に書かれている固有名詞などの情報をネットで検索しないこと。山田太郎さんは別れ際にそう言った。
「はい、わかりました」
返事はしたものの、何事なのかよくわからない。
わからないなりに、サイドビジネス関連でワタシに売りたいモノがあるんだろうな...と思った。知らない人とも気軽にじゃんじゃん話すワタシだけれど、あまり知らない男の人にメールアドレスを教えるのはちょっとイヤ。それに、何か売りつけられても困るもの。
まぁ良いや。
そのままにしておこう。
特に興味もなかったし、山田太郎さんの言いつけを守ってネットで検索はしなかった。どうして検索してはイケナイと言ったのだろう?と多少気になったものの、別にね、まぁ良いか。
果たして、山田太郎さんのサイドビジネスとは!?
(後編に続く)