すべてをワインのせいにして
イマサラ隠しても仕方がないので告白すると、ワタシは昨日、なんという駅からタクシーに乗ったのか全く覚えていない。ホームの様子は覚えているけれど、それが何線の何駅なのか全く覚えていない。
忘れ物センターは祝日でお休み。
だからワタシは、編み物セットの落し物がなかったどうか確認するべく、昨夜の駅を探すことにしたのである。
まずは鉄道会社のサイトで、路線図をチェック。
全く馴染みのない下り線には見覚えのある駅名はなく、仕方がないので実際に電車に乗ってみることにした。
最初は成田空港行きの電車。
ドアの窓ガラスにピッタリとはりつく。胸いっぱいに広がる不安なキモチ。どうにかなってしまいそうだったので、ソニックユースのdirtyを聴いて耐えることにした。船橋競馬場まで行って「いくらなんでもこれは違う」とUターン。涙を堪えてUターン。途中でdirtyが終わったので、お供をgooに変えた。
次は印旛日本医大行きの電車。
しばらくして「ややっ!」というホームを発見。そこは松飛台という駅で、改札へ向かうべく階段を降りたときに「絶対にココだ!」と確信。
「昨日の上り電車が終わった頃の時間に、落し物はありませんでしたか?あまり大きくない白いビニールの袋で、中には編み物の道具が入っているんですが...」
その駅には落し物はなかった。
とっても親切な駅員さんが、終点の駅にも電話をしてくれた。だけどなかった。彼は複数の鉄道会社の忘れ物センターの電話番号が書かれたメモをくれた。
電車に乗りながら考えた。
みんなに付き合って、嫌いなワインをじゃんじゃん飲んだのがいけなかったと考える事にした。変に気を使って「ワタシはワイン嫌いだから一人で違うヤツを飲みます」と言わなかったのがいけなかったと考える事にした。猫も杓子もワインを飲むという世の中がイケナイんだと考える事にした。
だから、ワインのせいにしよう。
それは決して「じゃんじゃん飲んだナカムラさん」のせいではなく、次から次へとテーブルに運ばれてきた瓶のせいなんだ。グラスを空にして休憩しているナカムラさんにじゃんじゃんワインを注いでくれたお店の人のせいなんだ。そうだ、ワインのせいなんだ。