皆既月食、その時。
巷で「昨日のゆうみさんはふてくされて早く寝ちゃったらしいよ」というウワサを聞いた方もいらっしゃるかもしれませんが。
そのウワサは本当です。
仕事中に「月が見えますように」と念を送り続けた彼女は、月食に備えて走って帰りました。いつもなら帰宅してすぐに箱に入れる方位磁石も、もちろん首から下げたままです。
オオツカさんに優しくしてもらったコトをちゃちゃっと書き終えた彼女は、時計をニラみながら手芸をし、頃合を見計らって方角を確認した上で、ベランダから身を乗り出しました。
じーっと空をみつめるゆうみさん。
えぇそりゃあもう、何にも見えません。
彼女はおおむね能天気ですから、その時は「最初は全部隠れてるって、yahoo!きっずに書いてあったもんな。うん、そうだもんな。」と考えて、カブトムシの続きを頑張っていたようです。さらにしばらくして、再び方角を確認し、ベランダから月を探しました。
じーっと空をみつめるゆうみさん。
コトもあろうに、ピカピカと光る空。
あらちょっと奥さん、月食って光るんざますの?
なんですか、ヤホーキッズでしたか?ご覧になりまして?あたくし何度も見てるんですけど、そんなコトはどこにも書いてありませんでしたことよ?
「・・・もう寝よう。」
うなだれた彼女は、一人でブツブツと謎の奥様コトバ連発し、制作中のカブトムシを片付けもせずふてくされた表情でお布団を敷き、さっさと眠ってしまいました。
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だってさ。
あんなに毎日、お天気が良くて暑くて夕立だってじぇんじぇんなかったのに、よりによって月食の時に、カミナリがくるんだもん。あんなに楽しみにしてたんだもん。ふてくされても、仕方がないんだもん。
(まだ少しふてくされている。)