怒りの炎と敗北の涙
夕方、なにかこう、ヘンな臭いに気がつきました。
どこかで何かが悪くなって、新しい生物が生まれている臭いがするのです。にわかには信じられませんでしたが、確かにヘンな臭いがするのです。
「なんか、腐った臭いがする!」
「そうだな、なんか臭うな。」
「でもゴミ箱からじゃないですよ?」
みんなで原因を探すと、それは、会社の宇宙人さんの机の下にありました。
宇宙人さんは紙パックのカフェオレをこよなく愛しているのですが、飲み終わったその紙パックを、デスクの下のゴミ箱とその周辺に隠していたのです。
みんなは「やっぱりアイツだ!」などと笑いましたが、ワタシの瞳には、怒りの炎が燃えまくっていました。
片付けようとするオオモリさんを制して、ワタシは叫びます。
「ダメ、絶対自分でやらせなくちゃダメ。」
「今日はこのままで、明日までガマンするの。」
「だらしないのは家だけにしてって、ワタシが厳しく説教するから!」
「説教してから、片付けさせるからっっっっ!!」
怒りの炎が爆発しているワタシに、みんなも「そうだそうだ!」と賛同してくれたのですが、オオモリさんの一言で、状況は劇的に変化をみせたのです。
「あっ、今日、金曜日ですよ!?」
ワタシの瞳から怒りの炎は消え、かわりに、敗北の涙が溢れてきました。
・・・片付けました。
隠されていた紙パックを、洗って開いて干しました。ワタシには、このままの状態で週末を迎えるという、そういう根性が不足していたのです。