会社のオオモリさんは、ちびっ子を学童保育に預けている。
くじ引きで役員になってしまった彼女は、何かと忙しい様子。彼女のグチを総合すると、携帯電話と家パソコンに毎日じゃんじゃん業務連絡メールのccが送られてきたり、土曜日が丸一日会議でつぶれたり、なにかとタイヘンそう。
ハタから見ている立場としては「みんな仕事してるから学童に子どもを預けてるんでしょ?ヒマぢゃないのにどうして効率の良さを追求しないの!?」というキモチになるのだけれど、ワタシには伺い知れないアレコレがあるのかもしれない...と、フンフンと話しを聞くように心がけている。
・・・で、その学童で。
役員さんの一人が「事故米が危ないから、おせんべいなどの米菓を子どもたちに食べさせるのをよそう。」と言い出したらしい。まとめ買いしてある米菓は全部処分し、米菓に代わり、そこそこお腹が膨れて予算内で購入可能なおやつを用意するべきだと、なにやらそういう提案をしたらしい。
これでまたおやつの内容と予算編成で丸一日つぶれる・・・と、ボヤく彼女。
それもこれも農水大臣がツカエナイから悪いんだ、ムダに給料をもらっている政治家のポケットマネーで事故米を廃棄すれば良いのに、日本の政治家は間違っている・・・と、息を荒げる彼女。
とっても驚いた。
話しを聞いた一瞬で色んな事が頭に浮かぶ。なんだか少し気分が悪くなってきたけれど、こういう、食の安全だとか政治家ウンヌンだとかの話題では(お昼休みに限らず)たいてい少数派扱いを受けるので、浮かんだ事は言わないようにした。
「ふーん。なんかタイヘンだね。」
「おやつは各自が家から持参する仕組みにすれば?始業前に学童に寄るんでしょ?その時に学童に預ければ学校に持ち込む事もないし、大丈夫なんじゃない?」
この意見はイマイチだと言われる。
おやつ持参システムにすると、ゴージャスな子と普通の子とおやつナシの子の間で「格差」が生じるからイマイチだと、不平等は間違っていると、そういう理由だった。
「えっ、そうなの?」
「みんなで分ければ良いじゃん。子どもだからつい欲張りしちゃうけど、そこで先生が、みんなで仲良し半分コしましょうって、教えれば良いじゃん。」
事故米とストックしてある米菓を一足飛びに結びつけて処分する、おやつの内容と予算編成に土曜日をごっそり費やす、ポケットマネーで事故米を廃棄すれば良いと考える、おやつの違いを不平等だと捉える。
あまりに強い違和感に何も言えなくなり、ランチタイムを「その、おせんべいを捨てようって言ってる人って、毎日何を食べてるのか知りたいなー。」で締めくくった。